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window.navigator.userAgentとは

今回はuserAgentを変更する必要があり、調べた内容を簡略にまとめてみたいと思います。

window.navigator.userAgentとは？

window.navigator.userAgentは、ブラウザの詳細情報を含む文字列を返すJavaScriptのプロパティです。この文字列には、ブラウザの種類、バージョン、オペレーティングシステム、レンダリングエンジンなどの情報が含まれています。

実際に確認してみよう

console.log(navigator.userAgent);

// 出力例（Chrome on Windows）:
// "Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_7) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/138.0.0.0 Safari/537.36"

この文字列を見ると、Max OSでChrome 138を使用していることが分かりますね。

実用的な使い方

1. ブラウザの判定

// ブラウザの種類を判定
if (navigator.userAgent.includes('Chrome')) {
    console.log('Chromeブラウザです');
} else if (navigator.userAgent.includes('Firefox')) {
    console.log('Firefoxブラウザです');
} else if (navigator.userAgent.includes('Safari')) {
    console.log('Safariブラウザです');
}

2. モバイルデバイスの判定

// モバイルデバイスかどうかを判定
const isMobile = /Android|iPhone|iPad|iPod|BlackBerry|IEMobile|Opera Mini/i.test(navigator.userAgent);

if (isMobile) {
    console.log('モバイルデバイスです');
} else {
    console.log('デスクトップです');
}

読み取り専用である理由

重要なポイントとして、navigator.userAgentは読み取り専用のプロパティです。

// これは動作しません（値を変更できない）
navigator.userAgent = "custom user agent";
console.log(navigator.userAgent); // 元の値のまま変わりません

なぜ読み取り専用なのか？

  1. セキュリティの確保: ウェブサイトが勝手にブラウザ情報を偽装するのを防ぐため
  2. 一貫性の維持: 他のウェブサイトやAPIに対して一貫したブラウザ情報を提供するため
  3. 信頼性の担保: ブラウザの識別情報としての信頼性を保つため

ユーザーエージェントの偽装は可能？

JavaScriptコードからは変更できませんが、以下の方法で偽装は可能です

  • Chrome DevTools: Network conditions でUser Agentを変更
  • Firefox: general.useragent.override 設定で変更
  • ブラウザ拡張機能: 動的にUser Agentを変更する拡張機能を使用

これらの方法はユーザー自身が行う操作なので、開発者側からは制御できません。

現在の注意点とベストプラクティス

注意すべきポイント

  1. プライバシーの問題: この情報はフィンガープリンティング（ユーザー識別）に使われる可能性があります
  2. 偽装が可能: セキュリティ上の判定には不適切です
  3. 非推奨傾向: 現在はnavigator.userAgentDataAPIの使用が推奨されています

推奨される代替手法

// 機能検出（Feature Detection）の例
if ('serviceWorker' in navigator) {
    // Service Workerが利用可能な場合の処理
    console.log('Service Worker対応ブラウザです');
}

// CSS機能の検出
if (CSS.supports('display', 'grid')) {
    console.log('CSS Grid対応ブラウザです');
}

まとめ

window.navigator.userAgentは便利なプロパティですが、使用する際は以下の点を意識しましょう。

  • 読み取り専用であることを理解する
  • セキュリティ判定には使用しない
  • 可能な限り機能検出を優先する
  • プライバシーへの配慮を忘れない

ブラウザやデバイスの判定が必要な場面では、User Agentに頼りすぎず、機能検出と組み合わせて使用することが現在のベストプラクティスです。

皆さんも実際にconsole.log(navigator.userAgent)を実行して、自分の環境の情報を確認してみてくださいね！

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